放浪オートマタ/クロスカブ

WandeR:Automata/CrossCub

1人と原付でベトナム縦断②

ベトナム2日目。

ハノイのゲストハウス「はっぴーはうす」で目が覚めた。

腕時計を見ると7時すぎだった。8時にレンタルバイクを引き取ることになっていたしベッドから出る。

昨晩はベッドに潜り込んでからも道路からクラクションが聞こえ続けて、なかなか寝れなかったが、朝はとても静かだった。

まだ他のゲストが寝ている中、静かに準備を完了した。

ベトナム初バイクだから早めに出発したかったけど、日本人以外は時間にルーズだろうと思って、8時15分ぐらいに店に着いた。

しかし店が開いていなくて、「ほんとテキトーなんだなハハハ」と思いつつ、宿に戻る。


そして気づいた、時差という概念に。(遅


そういえばベトナムは日本時間より2時間戻るのを忘れてた。

そもそも腕時計を合わせていなかった。

7時に起きたと思っていたのが実は5時で、8時を過ぎても開店してないのではなくて、まだ6時過ぎたぐらいだった。

仕方ないので宿でスマホをいじって時間を潰す。当時のツイートがこれ。

掃除を始めたヘルパーのおじいちゃんと話したり、他のゲストも起きて出発したり。

だらだら時間を潰してやっと本当に8時になったから、再度、バイク店へ行く。

店員にどう話しかけたらいいかわからないので、シンチャオ(こんにちは)って挨拶した後で、昨日スマホで撮った契約書を見せる。


言葉など不要!!!





昨日会った店員とは言え、俺を覚えていたのかわからないけど、言いたいことは理解してくれたようで、バイクを準備し始める。

おしゃべり(ただし何言ってるか不明)な店員兄ちゃんがウェーブαちゃんに謎の鉄棒をくくり付けだした。




…? あ、これキャリアだわ!!!



すごい。ゴムひもでくくりつけるだけのスーパー簡易キャリアだったw

日本のバイク乗りとしては、これで長距離ツーするなんて信じられないぐらいテキトー。

一応、キャリアが無くてもシート後部にバッグを積載できるようにショックコードは持ってきてあった。

もちろんキャリアがあれば便利。でも途中でキャリアごと落下しそうでとても不安w

そんな不安はよそに、おしゃべり兄ちゃんが燃料計を指さして何か話し出した。めっちゃ笑顔だけど何言ってるかわからん。

何言ってるかわからないけど、「ガソリン満タンだからな」ってことだと勝手に理解しておいた。

「オーケー」を連呼する俺。

次はエンジン始動やシフトチェンジのやり方を教えてくれる。

見た目はスクーター、中身はスーパーカブ!だから操縦には一切の不安は無い。

兄ちゃんは次にヘルメットを持ってきたが、シールドが無かったので、「プリーズ」って言いながらシールドを上げ下げするジェスチャーをしたら、シールド付きに変えてくれた。

すげえ、こんなテキトーで通じるもんなのね。

命を守るヘルメットだけど、持つと不安になるぐらい軽くて貧弱なのがすぐわかった…。

日本で使ってるショーエイのJフォースより圧倒的に軽い。あの軽量メットより軽いとか絶対おかしい。

普段バイクに乗らない人ならそんなに違和感は無いんだろうけど、乗ってる人からしたら怖すぎた。

でも他に無いんだし、仕方ない。

正規ディーラーでも無い限り、ちゃんとしたメットは売ってなさそうだし、それを訪ねる会話力が無いので諦める。



とにかく、準備が完了してエンジン始動。ボボボボボボボ、と聞き慣れた排気音。

共に日本一周を成し遂げた愛車の姉妹機。この子とならベトナムを走りきれる気がした。

別に誰かが見送ってくれるわけでもないので、スーっと出発する。

とりあえず、ハノイ旧市街を出てアジアハイウェイ、略称「AH1」に合流しなければいけない。

グーグルマップで道を確認しつつ、AH1を目指す。

ハノイから、2日目の目的地であるニンビンの街まで、約100km。名古屋から琵琶湖まで走るぐらいの距離だった。

ウェーブαはクロスカブと同じ110ccだから加速も減速も似たようなものだと思ったけど、フロントブレーキが全然効かなくて減速しづらい。

リヤブレーキ多めで、エンジンブレーキに頼ることにした。

日本ならこんな整備はクレームだけど、走ってくれてるのでそのまま進む。

旧市街はまだマシだったけど、大きい道路に出ると交通量が多いからもうすごかった!


怖ぇえええええええええええええええええええええええええ


道路に人権が無い!


歩行者優先なんて優しい考えは存在しない。

「大きくて速い車が強いんだから優先だよ、当たり前だろ」、と真顔で言われている気がした。

水曜どうでしょう班の気持ちがとてもよくわかった。日本人なら「ちょちょちょちょちょっ(汗」ってなるに決まってる。

原付も車も横スレスレで追い抜いていく。

自転車も歩行者もどれだけ車が走っていても道路を横断してくる。というかどの車も止まらないから横断するしかないんだ。

信号待ちでは原付と原付の隙間に原付が入り込んできて、停止線付近はもうぎゅうぎゅう詰めw

日本で例えるなら、4、5台の原付が1車線に横並びする感じ。

信号にはあと何秒で信号が切り替わるかの電光表示があるんだけど、青信号に変わる3秒前くらいには発進しないと、クラクションを鳴らされる。

なぜだ!まだ赤信号なんですけど!

日本と逆の右側通行なのにはすぐ慣れた。というかその程度サッサと慣れないと話にならない。

ただし赤信号でも右折OKだから、青信号でも油断できないw

高速バスはクラクション鳴らしまくって原付を押しのけて突っ走っていく…。

生き残りたい♪生き残りたい♪まだ生きていたくなる~♪

脳内でマクロスFの「ライオン」がループ再生されていた…。




なんとかアジアハイウェイ、AH1に合流。

交通量の多い道では写真を撮るために端に寄るのさえ怖くて、ちょっと慣れて交通量が減った頃にやっと撮れた。

DSC_8790~2

ここだと交通地獄の怖さが伝わらないけど…。

AH1の青看板はわかりやすい。

日本と同じように行き先を示す青看板には、街の名前と方向が表示されていることが多い。

ベトナム文字は、フランスの植民地化以降に普及したローマ字表記に、補助記号が付いているだけだから、とりあえず読める。

例えばホーチミンは「 Hồ Chí Minh 」。

街の名前さえ覚えていれば、その矢印の方向へ進めば良い。

そういう点だけ考えるなら、ベトナムを走るのは簡単かもしれない。




しばらく走ってわかったけど、どうやら車線の区分も日本と逆で、一番左側の車線が車用の追い越し車線、右側が原付。遅い車両ほど右側を走るルールらしい。







だからと言って右側が安全かと言えば、別にそうでもないw

なぜならウィンカー出し逆走が合法なので、逆走する原付は自分から見て右端を走ってくるから。

路側帯みたいな白線があるけど、みんな自由に走ってるので、線の内側が何なのかは不明。

速度制限はわからないけど、60と書かれた看板をよく見たから大体60km制限っぽい。

とにかくベトナムのルールがわからないから、周りを観察してそれに合わせるしかない。

「郷に入らば郷に従え」ということわざがあるけど、あれは例えでも何でもなくて、自分の命を守るためのものだと理解した。

道路は舗装されているが、埃っぽいからマスクを日本から持ち込んで正解だった。

ベトナム人でも運転中にマスクしてる人はたくさんいる。

とにかく自分の常識が一切通じないことを痛感しながら走り続けた。

ちなみに、上の写真でスマホホルダーが取り付けてあるのがわかると思う。でも輪ゴムで止める方式なので怖すぎて使えなかった。

ほんと無茶苦茶w



1時間以上走ってそろそろガソリンが減ったかなと思って燃料計を確認。まだ針は満タンを差している。さすがカブ系、低燃費!

その後30分ぐらい走っても針が動かない。

あ、壊れてるわコレ!

出発前の店員の兄ちゃんの燃料計確認は何だったのか…。あいつめっちゃ良い笑顔だったのに!


ガソリンスタンドを探しながら走ることにする。給油関係のことは日本にいる時に調べておいた。

ガソリンスタンドの外観は日本と同じなのですぐわかる。

なかでもベトナム国営石油会社ペトロリミックスが特にわかりやすい。青地にオレンジ色のPマーク。

ベトナムではガソリンスタンドでスマホを使うのは厳禁。中国製が爆発しまくったせいだ。

だから写真が無い…。

日本と同じようにガソリンだけでなく軽油とかも給油できるから間違えないように、Xăng(サン。ベトナム語でガソリン)と書いてある給油機の前へ。

「Xăng RON」のRONはオクタン価の事。以前はレギュラーとハイオクがあったらしいが今はハイオクしかないらしい。

給油機の前に止めると店員が来るので、シートを開けて燃料タンクの蓋を…、と思ったけど積んでいるザックが邪魔なので、ショックコードごとザックを持ち上げ傾けて、シートを開く。

やっぱりショックコードで積載して正解だった。いちいちザックを下ろしてたら大変だ。

店員には、đầy(ダイ)と伝える。ベトナム語で「いっぱい」、つまり満タン。

給油機のメーターにTỔNG SỐと書いてあるのが合計金額。2万ドンぐらい給油した。

2万ドンは約100円。安いw


燃料計が壊れてるウェーブαちゃんはもちろん走行距離メーターも無いから、走った時間で残燃料を計算するしかない。

G-SHOCK持ってて良かった!

αちゃんの燃料タンクは約3L、整備やオイルが悪いことを加味して燃費はリッター50kmぐらいとして、連続巡航150kmと推測。

時速50~60kmで走ってるから、ガソリンスタンドが見つからない場合を想定して、2時間走ったら絶対給油することにした。




交通事情にビクビクしつつも、街の中でなければ車両人口が過密にならないからまだ走りやすい。

ベトナム北部の乾季は涼しいくらいだし、気温的にはとてもツーリング日和。

とか油断すると轢かれるか誰かを轢くので注意しながら、ひたすら走った。



ハノイから南に約100km。ニンビンの街に着いた。

Bookingドットコムで予約したホテル、「Lam Dat Hotel」を見つけてとりあえず目の前に駐車する。

ホテルと言ってもミニホテルというか安ホテル。

中からお姉さんが現れた。ベトナム語指さし会話帳を見せつつ、予約してきたと伝える。同時にBookingと伝える。

受付カウンターへ案内されて、色々聞かれるが何言ってるかわからない。

このお姉さんは英語ができるっぽかったけど、俺は英語もわからない!

お姉さんが宿泊者のリストを見せてきて、自分の名前があったので「あ、これこれ!○○です!」って感じで伝える。

また何か言われるが、わからない…。

頑張って聞いてみたら「パスポート」っぽく聞こえたのでオウム返ししたら合っていた。

パスポートを渡したらスマホで写真を撮って返却された。そういうことか~。

ベトナムで宿に泊まる手順がわかった。

原付をホテルのロビー内まで入れるように言われた。さらにハンドルロックはしないようにも言われた。

Bookingドットコムに書いてあった「駐車場有り」って、そういうことか~。あともう1台原付駐まってるし。




2階の部屋へ案内される。

日の差す窓は無いけど、ユニットバスで、無料Wifiがついて一泊1000円くらい。安い!すごい!

日本で貧乏旅してたから余計すごく感じる。




もう14時過ぎなのに昼飯を食べてなかったから、ホテルの1階の食堂へ。

メニューにはベトナム語だけでなく運良く英語も書かれていたから、ヌードルを頼んだらフォーが来た。




人生初・フォー。香草が強くて日本には無い味だったけど全然食べれる。美味しい。

部屋でちょっと休んでから、ニンビンの郊外へαちゃんと出掛けた。

ニンビンのすぐ近くに世界遺産チャンアン複合景観がある。

「陸のハロン湾」と言われる、洞窟と川と山の絶景らしい。

しかし駐車場まで行ったところで心が折れた。ハノイ並みに原付と車が多くてめちゃくちゃだった。

ベトナムを走った初日で疲れてたし、近くをぶらぶら走るだけで良いや、と諦めた。よく言えば、柔軟な対応。悪く言えばヘタレ。








まぁ、天気がいまいちだから、見たとしても最高の景色は見れなかっただろうと言い訳しながらホテルへ帰った。




晩ご飯はまたホテルの食堂。メニューに英語で野菜炒め的なことが書いてあったからそれを頼んだ。


茹でたホウレン草?だけが出てきたあああああ





俺が求めていたのは日本的な野菜炒めなんだ!ほうれん草オンリーとか地獄だ…。

この写真を撮ったのが半分ぐらい食ったとき。

味はほうれん草の味しかしない。最後はもう気持ち悪かったけど、残すのは失礼だし頑張って食った…。

量が多くて他のものは食えなかった…。言葉わからないのつらい。



ホテルのお姉さんとちょっと話したというか意思を疎通した(白目) オーナーの嫁なのか娘なのかよくわからない。

中国人か韓国人かって聞かれたけど、日本人だって答えたら何だか嬉しそうにしてた。

どうやら彼女の姉が東京に住んでるらしく、お姉さんのスマホのLINEでテレビ電話することになった。

お姉さんのお姉さんは日本語が上手で、東京でベトナム料理店を開くつもりらしかった。

ベトナムの人って思ってたより気さくで話しやすいんだなあ、ただ単に言葉がわからないから壁を作ってしまうだけなんだ、と実感した。




縦断2日目は全てが初体験で、運転してるだけで精神力使うから、疲れてしまって写真が少ないのが悔しい。

とても濃い一日だった。





スポンサーサイト

Leave a reply






管理者にだけ表示を許可する

該当の記事は見つかりませんでした。